再発

統合失調症の人との接し方(接し方のポイント)

統合失調症の人との接し方について

この記事では、回復を促すための統合失調症の人との接し方のポイントについてまとめました。

統合失調症の人の回復する力を高めるには、家族の統合失調症の人との接し方がとても大切になってきます。
なぜなら、統合失調症は心の病気でなく、脳の神経伝達物質のバランスが崩れることでおこる「脳の病気」と言われているからです。

薬を飲むことで幻聴や妄想などの症状を抑えることは出来ますが、傷ついた脳を回復させるには本人だけでなく、家族の力が必要になってきます。
これを読んでいる方の中には「また自分達が頑張らないといけないのか」と思ってしまう人もいるかもしれません。でも、接し方をかえると相手の態度もかわってきます。僕の父親もそうでした。
今のギスギスした環境をかえたいと思っている人は、いくつか紹介するうちのうち一つだけ(出来ることだけ)でもいいのでやってみてください。

もし家族だけで対応できないと思うなら、まずはお住いの地域の相談場所に電話で相談して下さい。
困った時の相談場所一覧に保健所や全国精神保健福祉センターなどの、検索サイトをまとめてあります。お住いの地域の相談場所を探す際に、使ってみて下さい。

接し方のポイント

  1. 話を最後までよく聞く

    統合失調症の症状の一つに考えがまとまらず、上手くしゃべれないということがあります。
    途中で話を遮らずに、根気よく最後まで聞いてあげるようにしましょう。
    また、顔と体の向きを相手にむけて相づちをうってあげると相手にもきちんと話を聞いていることが伝わります。
    スマホやパソコンをいじりながら、話を聞くのはやめましょう。
    話を真剣に聞いてくれないと思われる可能性があります。

  2. はっきりと簡潔に、わかりやすく伝える

    何かお願いする場合には複数の話題は話さず、一度に話す内容は一つにしぼるようにしましょう。
    具体的にお願いして、断られたら一度あきらめて時間をおいてから、再度お願いしてみるのも良い方法です。症状が落ち着いていない時期の可能性もあるため、無理にやらせようとしないようにしましょう。

    例:「ご飯を食べた後は食器を片付けてくれるとすごい助かるんだけどお願いできないかな?」
    →①「いいよ。」と応じてくれれば「ありがとう」と感謝を伝える
    →②「いやだ。」と拒否されたら、「わかったよ」と引き下がり、数日後、調子の良さそうな時に再度お願いしてみる。

    また、質問されたらあいまいなことは言わずに、わからないことはごまかさずにわからないと伝えるようにしましょう。

  3. 対立や言い合いを避ける

    統合失調症の人が興奮しているときに自分も同じように興奮しないようにしましょう。
    対立しそうになったときは、冷静に家族の方が一歩引いてあげることも必要です。

  4. 行き過ぎた(過剰な)敵意や批判的な態度をとらない

    行き過ぎた敵意とは「いつまで家でゴロゴロして怠けているんだ」など不満や批判的な言動を過剰にいうことです。
    統合失調症の人は寝ている時間が長ることがあります。家族からは
    怠けているようにみえてしまい、だんだんイライラしてしまうかもしれません。
    しかし、寝ている間は体力(エネルギー)を蓄えている時間です。良質な睡眠(よく眠れていれば)がとれていれば回復に向かって順調に進んでいます。
    病気の症状の一つと思って見守ってあげましょう。

  5. 子ども扱いはせず、本人ができることは任せる

    子ども扱いされていることに不満を感じると家族と衝突する原因になります。
    本人ができることは少しずつやらせてみましょう。
    まずは、身の回りのこと(自分が使ったお皿を片付けるなど)からやってもらうのが良いと思います。
    できたことは時間がかかったとしても、ほめてあげてください。
    ただし、体調が良い時と体調が悪いときには無理をさせない。一緒にやったり、後日に回すことも大事です。

  6. 巻き込まれ過ぎない

    心配のし過ぎで干渉しすぎたり、過保護にならないように注意しましょう。
    細かいことまでやってあげるのは逆にストレスになって、再発の原因にもなってしまいます。
    「何とかしてあげたい」と思うかもしれませんが、あれこれと手を貸すのは良くありません。全てやってあげようとするのではなく、つかずはなれずの距離を保ち、見守っていきましょう。
    時間がかかったとしても、本人のやり方やペースに任せることが大切です。
    どうしても手助けが必要な場合には「一緒にやらせて」と言って手伝うようにするのが良いと思います。

  7. 出来ることを見つけて出来たことをほめる・感謝する

    出来ないことを指摘するのではなく、ささいな事でも出来た事をほめてあげましょう。
    出来ないことをやらせようとしてもストレスになり、関係が悪化する原因になります。
    今現在出来ることを見つけてほめたり、感謝の気持ちを伝えてあげましょう。
    時間はかかりますが、それが自信となって、少しずつ出来ることも増えていきます。
    辛抱強く待ってあげてください。

    下記の例は家族にとってはささいなことかもしれませんが、統合失調症の人にとっては当たり前にできることではありません。ほめてあげたり、感謝の気持ちを伝えて下さい。

    ささいな事でもほめる・感謝する例
    ・買い物をかわりにしてきてくれた→買い物にいってくれてありがとう。
    ・一人でお風呂にはいれる→一人で入れてすごいね。
    ・薬を飲むことができる→薬をきちんと飲めて偉いね。など

  8. 静かで穏やかな家庭の雰囲気を作る

    普段から統合失調症の人に時間とエネルギーを使っている家族も休養が必要です。
    ときには統合失調症の人から離れて、自分の時間を持つようにしましょう。
    家族の方々の心と体も大切にしてください。
    例:ストレス解消に趣味に没頭する。友達と食事に行くなど

    ホームヘルプサービスなどを受けることで、自分の時間を確保できるようになると思います。
    ホームヘルプサービスなど行政の支援については社会制度と行政サービスについてを参照してください。

    また、統合失調症の人は神経が敏感になっているため、家族同士でケンカをしない、テレビの音を大きくしすぎないなど穏やかに暮らせる雰囲気を作るようにしましょう。
    ギスギスした雰囲気だと症状が悪化する一因にもなります。

ここまで接し方のポイントについて説明してきました。
少しずつでも実行できれば、いい方向に進んでいけると思います。
しかし、すでに心身ともにボロボロの方もいるかもしれません。

もし、家族だけで対応できないと思うなら、まずはお住いの地域の相談場所に電話で相談して下さい。
困った時の相談場所一覧に保健所や全国精神保健福祉センターなどの、検索サイトをまとめてあります。お住いの地域の相談場所を探す際に、使ってみて下さい。

 

下記には僕の経験を記載します。

僕が統合失調症の父親と接するときに、一番大変だったのは接し方のポイントの③対立や言い合いを避けるでした。まだ統合失調症のことについてほとんど知らず、父親が興奮して言った暴言に対して、一緒になって興奮して言い返していました。そのため、怒鳴りあってケンカのようになることが多かったです。

その後、現状を変えたくて統合失調症のことについて調べるにつれ、今までの接し方ではいけない、接し方をかえないといけないことに気が付きました。
しかし、急に接し方を変えるのは思っていたより難しく、なかなかうまくいきませんでした。
そのため、まずは「早く何とかしたい」と焦っている自分の気持ちの整理からはじめました。具体的には「完璧にできないのは当たり前だから、少しずつでも接し方をかえていこう」くらいの気持ちで接しようと思いました。
まずは、対立や言い合いを避けるために怒りを抑えて、父親の話を聞くことから始めました。
父親の暴言に怒りがこみ上げてきて、あまりにも我慢できない時には「お父さんとケンカはしたくないから後でまた話そう」と言って部屋をでて、時間をおくようにしました。可能な時は外に一度出て、散歩をして自分の気持ちを落ち着かせました。時間を少しでもおくことで自分だけでなく、父親も少し落ち着いていたので、時間をおくことはお互いにとって、いい方法でした。

今は症状が薬を飲むことで抑えられ興奮することが、すごく減りました。しかし、体調の悪い日もあるため、今も試行錯誤しています。

個人によって感じ方は違うので、接し方には正解はないと思います。
しかし、接し方のポイントを学んで少しずつでも接し方をかえていくことで、いい方向に進んでいくと僕は思っています。

今回は統合失調症の人との接し方(接し方のポイント)についてでした。
困っている人達の役に少しでも立てれば嬉しいです。

下記に僕が統合失調症の人との接し方(接し方のポイント)について調べた際に、参考になった本を紹介しておきます。
他のおすすめ本についてもわかりやすいように、一覧にしてます。おすすめ書籍一覧:統合失調症についてを参照してください。

統合失調症の人と家族が少しでも穏やかに過ごせますように。それではまた。

マンガでわかる!統合失調症 家族の対応編

治療していくうえで家族の接し方が、とても重要なことだと学ぶことができた最初の本です。
内容は統合失調症の人と家族のそれぞれの思いの違いからおこる気持ちのすれ違いについて、マンガで分かりやすく学ぶことが出しました。
この本を読んでから、統合失調症の父親と会話するときは、父親の言うことを最初から否定したり、聞き流したりするのではなくきちんと聞くようにし、僕の考えがちゃんと伝わるように、伝え方を工夫するように意識するようになりました。
「統合失調症の人の気持ちがわからない」「どう接していけばいいのかわからない」人におすすめの本です。

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統合失調症の人の気持ちがわかる本

この本は、統合失調症の人とその家族のアンケートをもとに書かれており、統合失調症の人の本人談がいくつも書かれています。
統合失調症の人の気持ちと家族の気持ちの両方が書かれているので、共感できる部分が多いと思います。
統合失調症の人がどんなことに悩んでいるのかを知りたい人に、おすすめの本です。

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同じ悩みを抱える人との交流の場「家族会」