プロフィール

プロフィール(統合失調症の父と僕ら家族との記録)

 

初めまして。
管理人のてると言います。
僕は統合失調症の父親がいる埼玉県の田舎出身の30代の会社員です。
僕の父親は元々統合失調症の薬をきちんと飲んでいましたが、ある時受診したクリニック(風邪薬をもらうために受診したようです)で統合失調症の薬を飲んでいることについて質問されたことがきっかけで、統合失調症の薬を飲まなくなりました。(他人に飲んでいることが分かったのが嫌だったのか、何か気になることを言われたのかはわかりません)
父親は薬を飲まなくなると、幻聴などが聞こえるようになり、そのうち家族に暴言や暴力を振るうようになりました。さらに、時間が経つに従って症状は悪化していきました。
最終的には警察を呼ぶことになり、家族が一時的に家を出ることになりました。

しかし、距離をおくことで少しだけ余裕がうまれ、統合失調症の父親を受け入れてくれる病院がないか、ネットを使い探しました。そんな時父親が怪我をして、入院することになりました。命に別状はなかったですが、しばらくの間入院が必要となりました。(以下A病院)

A病院には偶然にも精神科があり、精神保健福祉士の方に相談することができました。
家での症状や入院して治療してもらいたいが、入院できる病院が見つからなくて困っていることを正直に伝えました。
その後、電話でのやり取りや父親のお見舞いに行った際に、実際に話を聞いてもらったりしながら、病院を探してもらいました。
そして、入院できる精神科病院(以下B病院)を紹介してもらうことができました。
このことはものすごくありがたかったです。
A病院の精神福祉士の方は入院先のB病院の看護師の方にも取り次いでくれて、症状や入院して治療させたいと思っていることなど話すことができました。

A病院を退院後に、B病院の外来の精神科を受診しました。
この時父親は行きたくはなかったようですが、「家族が一緒に住むには必要なことだから1回行って診てもらおう」など説得して連れて行きました。ただ、外来受診だけと言って連れて行ったが、入院することになってしまったことで父親は「だまされた」と思ってしまい、後々までわだかまりを残すことになりました。
すぐに受診させたい気持ちが先走ってしまい、父親の気持ちを考えてあげることができていなかったです。もっと僕も家族も心配だし、受診して治療を受ければ症状が良くなることを父親に説明するべきでした。(この時はそこまで考える余裕はなかったですが・・・)

B病院の外来での診察時、担当医の先生はまず父親と家族の両方から話を聞き、その後家族だけにして話を聞いてくれました。父親がいては話せないことも話すことができました。
僕ら家族が治療を受けてもらいたい思いなどを話したあと、父親を再度同席させました。
先生の方から父親に「家族があなたのことを心配している」「家族が一緒に住むにはどうすればいいかな」など治療を強制するようなことはいわずに、問いかけるように話していました。
先生と話をしていくなかで「ちゃんと治療して以前のように家族で一緒に住みたい」と父親が言ってくれました。
今まで自分から治療に関して言ったことがなかったので、びっくりしました。

すぐに入院は出来なかった(病棟に空きがなかった)ので入院する際に、ひと悶着がありましたが、B病院に入院することができました。
入院する際には担当医となる先生から、入院して行う治療内容(服用薬について)のことや入院計画、患者の基本的権利について(不服申し立てについて)など丁寧に説明してくれました。
その時は父親も入院して治療することに納得し、任意入院することができました。
病棟は閉鎖病棟で、入り口がオートロックになっており、患者が自由に出入りできないようになっていました。ただし、家族への連絡は病棟の公衆電話から自由にかけることが、できました。

僕の父親は薬の飲み忘れをすることがあると思っていたので、入院が決まった後に注射剤(デポ剤)での服用を担当医に相談しました。
注射剤(デポ剤)は1回の注射で2~4週間薬の効果があるため、飲み忘れがなく僕ら家族も父親に毎回服用したかを確認しなくてもいいことにメリットを感じました。
主治医も了承してくれて、入院中にまずは飲み薬で効果や副作用を確認後、実際に注射剤(デポ剤)を使用してくれました。

入院して少したつと父親が家に帰りたがり、入院治療を続けるように説得するのが大変でした。
僕は「入院して治療をうければ、きっと今より症状が良くなるよ」、「治療の途中で帰るとまた症状がでてくるかもしれないし、最初に先生から説明があった期間は入院して治療を受けてほしい」などなるべく優しく伝えるようにしました。
しかし、時には口論になってしまうこともありました。もしかしたら治療のさまたげになっていたかもしれません💦

週末には必ず僕か家族の誰かが会いに行き、様子を見ていましたが、薬を飲んでいることで夜中に起きることが少なくなったことや幻聴が聞こえなくなったなど症状が改善しているようでした。
僕や家族から見ても、会話中に感情が不安定になることもなくなり、良くなってきているのがわかりました。
この頃、退院後のことについて具体的に家族で話すこともできました。
退院後は、B病院と提携しているクリニック(以下Cクリニック)に通院治療することを担当医と父親を含め、相談して決めました。

約3か月後退院となり、症状は落ち着いていますが、今も月に1回Cクリニックに通院して治療を続けています。
車での通院になるため、家族の誰かが付き添うようにしていますが、過干渉にならないように受付や会計はあえて1人でやってもらうようにしています。
薬は注射剤(デポ剤)を使用しているので、問診のあとに看護師さんにうってもらっています。飲み忘れがなく、父親の場合は副作用もないため注射剤(デポ剤)を選んでよかったと思います。しかし、注射は痛みを伴うため、いつか注射を打つのを嫌がらないか心配しています。

現在は家族も家で一緒に過ごしています。
父親が暴言や暴力を振るっていた時には心が沈み、土砂降りのつめたい雨の中、いつか止むはずと思いながら、ただじっと雨が止むのを待っているそんなつらい日々でしたが、周りの人達に助けてもらい、今は土砂降りのつめたい雨がやんで、やっと日が少しさしてきたかなと思っています。統合失調症は再発することもある病気のため、長い付き合いになるとわかってはいますが、父親も僕たち家族も穏やかな心でゆっくりとあゆんでいけたらいいなと思っています。

僕が統合失調症について調べたのは、ある程度治療の見通しがたって、余裕がでてきたときでした。そこで分かったのは、統合失調症はすぐには好転しない病気だが、決して不治の病ではないということ。治療を続けていけば本当にゆっくりと少しずつですが、いい方向に進んでいきくということです。
また、1人で抱え込まず、周りの人を頼っていいということも、今回の父親の件で学びました。
今苦しんでいる人は、周りの人達を頼ってください。今はTwitterやFacebookなど同じように苦しんでいる人、同じような経験をした人達がいます。1人で解決できないことも周りの人達の助けがあれば解決できるかもしれません。このブログは、父親の統合失調症の症状が悪化した時に困ったことや知りたかったことを自分と同じような立場の人達に伝えられたらと思い立ち上げました。
このブログが当時の自分のように「どうすればいいのかわからない」「誰に相談すればいいのかわからない」と思っている人達の役に少しでも立てれば嬉しいです。